人気ブログランキング | 話題のタグを見る

スクールデスコ

外はサクッ、中は腐ってる日記

ピクシーズってダサいの?

ピクシーズってダサいの?_d0010121_335372.jpg
こないだ書いた「最近映画でピクシーズよく使われるよねー」をまとめようと思ったら、まとめきれそうもないので備忘録程度に。

■「ピクシーズ」って?

改めて現在のミュージック・シーンに与えた影響が再評価され、人気を集めているのが1986年アメリカのボストンで結成されたピクシーズ。静と動の振幅が激しいサウンド、フランク・ブラックの書く親しみやすいメロディ、イマジネイションに富んだ歌詞などの魅力が最初から高く評価され、人気エンジニアのスティーヴ・アルビニを迎えた『サーファー・ローザ』('88)によってその人気を確立する。NirvanaやRadioheadに多大な影響を与えたことで知られている。(Hostess公式サイトより)

■そもそもピクシーズの曲は結構映画で使われてきた

ピクシーズの曲が使われている映画ありますか?
IMDb - Pixies

このリスト見ると予想以上にピクシーズの曲が映画やTVドラマで使われてきたことがわかる。俺が最初に映画で「あ、ピクシーズ!」って意識したのはやっぱり『ファイトクラブ』(1999)。この映画でピクシーズを知った人やアルバム『Surfer Rosa』を聴き返して再評価、みたいな人も多かったんじゃないだろうか。この頃からフィンチャーは音楽の使い方が上手かった。その翌年の『アンブレイカブル』(2000)も劇場で観てるんだけど、こっちはまったく印象にない。ともかくフィンチャーからシャラマンまで、彼らの映画の中でピクシーズの曲は使われてきた。どちらかと言えばたぶん「かっこいい、クールな」ものとして。

■あれ?もしかしてピクシーズって・・・

それがピクシーズの使われ方で「ん?」と思ったのが『(500)日のサマー』(2009)で酔っ払った主人公・トムがちょっと気になってるサマーの前でカラオケで「Here comes your man」を熱唱する場面。あそこでトムはどっちかというと「空気の読めない奴」みたいな描かれ方だった。会社の飲み会の後のカラオケでみんなが流行の曲を歌って盛り上がる中、ひとりだけマニアックな選曲で自己満足に浸るロキノン男子みたいな。ドラマ版の『モテキ』でもいつかちゃんが神聖かまってちゃんを歌うそんな場面あったなー。

■ピクシーズTシャツを着た男たち

次にピクシーズの使われ方で決定的だったのが『ピラニア3D』(2010)でこれまたボンクラ主人公がピクシーズのTシャツを着ていたらお目当ての彼女の前で体育会系の男達にジュースをぶっかけられてTシャツが汚れるという場面。曲ではなくピクシーズというバンドそのものが「イケてないもの」として扱われた瞬間だった。そしてこないだ観た『ヤング≒アダルト』(2011)で同級生に酷いいじめを受けて高校時代のまま時が止まってしまった同級生が着ていたのもピクシーズのTシャツ。実はその2作以前にも『キングダム/見えざる敵』(2007)でもピクシーズのTシャツ着たFBI捜査官が出てくるんだけど何もしないうちから敵に拉致されて仲間の足をひっぱってしまうという・・・。

■で、結局どうなのよ

現在のアメリカでピクシーズってどういう存在なんだろう。もしかしたらピクシーズというバンドそのものがアレなのではなく、ピクシーズのTシャツをあえて着ているというのがアレなのか(海外のバンドTシャツってほんと普段着れないような色・デザインが多いよねえ)。こういうニュアンスってやっぱり実際現地に住んでないとわからないよなあ。たとえば『DMC』におけるカジヒデキの扱われ方も海外の人には説明が難しいだろうし(それ以前にカジヒデキを知らないか・・・)。ピクシーズみたいに一般的にもそこそこ有名で音楽的な評価も高いけどバンドTシャツ着てたら微妙にダサいって、日本だったらやっぱりナンバガあたりになるのかな・・・。

*****
Blue & Pinkerton Live In Seattle, WA 8/19/2011 / Weezer
ピクシーズってダサいの?_d0010121_2514320.jpg
すみません、このシリーズもうこれで最後にします。『ブルーアルバム』再現のdisc1と『ピンカートン』再現のdisc2という2枚連続再現の豪華ライブ。ってなんだよ最初からこれ買えばよかったんじゃねーかっていう。やっぱりこう同じ日のライブを聴き比べてみても明らかにピンカートンの方がぎこちないねえ。自分の卒業文集を読み上げるような気分なのだろうか。あとピンカートンの最後の曲「Butterfly」が終わった後にアンコールで聴きなれない曲が1曲だけ収録されているんだけど、これリヴァースのデモ集に入ってたやつか・・・渋すぎる。こんなに「蛇足」って言葉が似合うライブ盤もないかも。あと順番から行くと次は3rdの『グリーンアルバム』再現もやるのかな。当時は最初の2枚への思い入れが強すぎてピンとこなかったけど、今ならあの軽やかさがちょうどいい、ような気がする。
by schooldeathco | 2012-03-04 03:21 | 映画

by schooldeathco
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31