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スクールデスコ

外はサクッ、中は腐ってる日記

6月と7月に観た映画

★★★★ 忘れられない
★★★ 面白い!
★★ ですよねー
★ これはひどい


クリーピー 偽りの隣人 ★★★★
普通の会話が怖い。風吹いてるだけで怖い。何も起こってないのに怖い!黒沢清監督が撮れば「世界の車窓から」だって一級のホラー映像になると思う。あと「役者なのに面白いこと言おうとしてスベりがち」なイメージの強い香川照之(この映画の舞台挨拶でも「そうです、わたしが変なおじさんです」って言ってる様子が朝のニュースで流れて真顔になった)が劇中では全然面白いことを言おうとしてないのに超面白い!犬のしつけのくだりとか飲んでる時に真似したい。「えええっ焼き鳥を最初に全部串から外しちゃうんですか?…いいと思いますよ、そういうの」

シング・ストリート 未来へのうた ★★★
80年代に洋楽に触れた世代なら誰もが通る「いつか誰かの前でa-haのテイクオンミーを歌って自爆してしまう問題」を「カラオケで南国の珍しい鳥みたいな鳴き声出して周りにドン引かれるトラウマ描写」ではなく、むしろ女の子の気をひくように超甘酸っぱく描いた予告編を見た時から「あーはいはい、どうせこれ俺が好きなやつでしょ」って思ってましたよ。このニュースを見た時は別れた女の悪口を言うみたいでクソだせえ!と思ったけど、そういう男のかっこ悪さを体現して作品に反映させるのもこの監督らしいっちゃらしいって思った。

10クローバーフィールド・レーン ★★★
「思ってたのと違う」「どこに連れて行かれるかわからない」「終盤の展開にアゴが外れる」という俺が映画に求めるサプライズが全て詰まった夢のような作品。それでいて傑作!とか年間ベスト!とは言えないモヤモヤと拭いきれないB級臭がすごい。これは土曜の夜に銀座シネパトスで観たかった。

シン・ゴジラ ★★★
ほんとにゴジラでエヴァを撮りやがった!シンゴジラのシンは碇シンジのシンだったんだよ!な、なんだって〜!すごく面白かったけど、色々な意味であまりに「ウチ寄り」すぎてどちらかというと熱狂からは距離を置きたいタイプの作品。あと石原さとみは『進撃の巨人』の時からコントっぽい役どころしか演じさせてもらえない罰ゲームでも継続してるのかな…。

ディストラクション・ベイビーズ ★★
タイトルがこれで音楽が向井秀徳という俺たちの映画。でも観終わって何故だか前野健太の『ファックミー』が頭の中をずっと流れてた。あと邦画で港町が舞台っていうだけでグッときてしまう性分なので、さっき見たサニーデイの新曲PVが虹郎演じる青年の「あったかもしれない別の未来」を描いているようで切なくなった。

日本で一番悪い奴ら ★★
北海道が舞台だけあってサッポロラガーが出てくるのが嬉しい。これがもし現代の東京が舞台で居酒屋でサッポロラガーが出てきたら、綾野剛が「いやー瓶ビールで赤星出すなんて、オタクわかってるね〜。ほら、最近コンビニで缶のやつ売ってるじゃん?でもあれ買って家で飲んでも、なんか違うんだよね〜」と、ただの飲み歩きが趣味の警察官として違う映画になっていた可能性もある。これからも映画に出てくる瓶ビールのラベルには注目していきたい。

デッドプール ★★
今月の「今週ちょっと仕事疲れたけど明日休みだし映画でも観て帰ろうかな…っていう気分の金曜日にちょうどいい」枠。ワムじゃなくてワム!の曲がフィーチャーされるのも微妙にノレないギャグセンスに半笑いしちゃう辺りも何から何までちょうどいい。ていうか「デップー」ってジョニーデップかディカプリオの新しい呼び名かと思ってたよ!

貞子 vs 伽倻子 ★★
この題材で白石晃士監督という時点でニヤニヤが止まらなかったけど、一体どうやって呪いの最終決戦するんだろうとワクワクしてたら、髪で引っ張ってドーン!ってまさかの物理攻撃一択だったので超笑った。

あと先日亡くなったアントン・イェルチンって写真見て初めて気付いたけど、俺の昨年ベストの『君が生きた証』で主人公の相棒を演じたあの青年か…。結果的になんとも皮肉な邦題になってしまったなあ。あなたの歌声はずっと心の中に残っていて、きっとこの先何度も思い出す。ご冥福をお祈りします。


by schooldeathco | 2016-08-06 08:20

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