ハチミツとクローバー
2006年 08月 28日
ただ、こないだの「時をかける少女」もそうだったのですが、やっぱり俺はこのぐらいの年代のこういう若者たちにだんだん感情移入ができなくなっている。この映画でいえばいちばん視線が近かったのは中村獅童の役柄でした。いろんなことに行き詰って、わーって自転車で駆け出す竹本を見て「自分探しの旅か、いいねえ」って目を細めるっていう役、それが俺。客席を見渡せばスクリーンの中の登場人物たちと同じく自分探し真っ只中の女の子ばかりで、なんだか甲子園の阪神側スタンドにひとり残された巨人ファンみたいな心境を味わいました。彼女達にとってこの映画はもしかしたら90年代におけるトレンディドラマのような憧れとして映ってるのかもしれない。
もちろん「自分探し」そのものを否定するつもりは全く無くて、自分もそういう時期はあったしそれを描くのが青春映画だと思うのだけど、ゲドも読売新聞の広告の中で言ってたけど、君は君じゃないか、君の中にこそ、旅をせねばならぬ、っていうね、そのことに気付くまでの過程が本当の自分探しなんじゃないかなあって、あっなんか俺ものすごく良いこと言ってる!缶ビール買ってくるから200円ちょうだい。