人気ブログランキング | 話題のタグを見る

スクールデスコ

外はサクッ、中は腐ってる日記

男の作法

男の作法_d0010121_21411493.jpg

てんぷら屋に行くときは腹をすかして行って、親の敵にでも会ったように揚げるそばからかぶりつくようにして食べていかなきゃ、てんぷら屋のおやじは喜ばないんだよ。
(略)
だから、てんぷら屋に行ったときは、とにかく出るそばから食べる。酒は少ししか飲めないよ、また、たくさん飲むとてんぷらの味が、酒のいろいろなほうにあれされて、駄目になってしまう。
(『男の作法』池波正太郎)

大切な人から「日本の男は全員読んでほしい」と渡された『男の作法』。池波正太郎が「男の常識」について語りまくる。面白かった。書かれた当時が昭和五十六年、つまり30年近く前ということで古臭く感じられる部分も多少あるものの、なかでも圧倒的に面白くて、なおかつタイムレスな魅力を感じたのが男の「食」について書かれた部分。まずはお酌で一杯飲んだ後に「それでグーッと飲んだらビールをまず自分のところへ置いとくんですよ。そして自分の手でやらなきゃビールというのはうまくないんだ」というくだりに、「瓶ビール党/手酌派」の俺は激しく同意。

そして、本書は池波正太郎が編集者に語っているのをそのまま収録しているので、上で引用した「酒のいろいろなほうにあれされて」みたいな語り口のユルさも含めて面白かった。立ち飲み屋でたまたま隣り合わせたいい顔のおっちゃんの話を聞いてるような。飲みの席で上司からひたすら仕事の説教をされるのは苦痛以外の何物でもないけれど、こういう風にその豊富な人生経験(と思い込み)から繰り出される「男とはかくあるべし」みたいな話を聞くのは楽しい。というわけで、俺も来るべき「『男の作法』を語る日」に向けて、若者相手に何を語るか考えてみた。

エロ本
エロ本やエロビデオ・・・いや、いまはDVDか。そういうのを観るのはもちろん全然かまわないし、むしろ健康な証拠だと思うんだけどね、飽きたからってすぐ捨てる人いるけれど、ああいうのはいけない。そういう男はきっと実際付き合った女だってすぐ捨てちゃうんだから。どうしても必要なくなったら、そのエロ本やDVDを大切にしてくれそうな人を探して譲る。そういう人がいなければ男子中学校の校門の前に置いておくとか。それがお世話になったエロ本に対する最低限の礼儀だと、俺は思うんだよねえ。

合コン
彼女を作ろうとガツガツする気持ちは分かるけど、やっぱりそれじゃダメなんだよ。仮にそれが失敗したら何も残らない。本当に向き合うべきは相手の女の子じゃなくて、横にいる男なんだ。横にいる男たちの動きを注意深く見ながら動けば、次第に共闘意識が芽生えて不思議な連帯感が生まれるだろう。たとえ女の子と仲良くなれなくたって、場が盛り上がって、その上さらに男同士で一生ものの友情が育てば、それでいいじゃないか。

吉牛
やれツユだくだネギだくだと、いちいち注文つける人いるけど、ああいうのはみっともないね。男なら入口からいちばん近いカウンター席にさっと座って「豚」。これだけ告げればいいんだよ。なぜなら、食べ物屋で注文するのは愛の告白と同じなんだ。まずは「好きだ」っていう気持ちをシンプルに伝えないと。そこで「あなたのことは好きだけど、ここだけはちょっと直してほしい・・・」なんて余計なことを言っていたら、女の子の気持ちだってすぐに冷めてしまうだろ。冷めた豚丼ほど不味いものはないからね(笑)。
by schooldeathco | 2009-02-24 21:51 | 宣言

by schooldeathco
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31