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恋はともかく妄想、ってそれだけは間違いない
なにやらギターポップ界隈を騒然とさせている例の日本語カバーの件ですが、俺は結構いいと思いますよ。こういう悪ふざけ(としか言いようが無い)は嫌いじゃないです。ただ、惜しいのは人選が微妙すぎるところ。せっかくならこのくらい突き抜ければいいのに。あと、カジヒデキがプロデュースとか、中途半端に「あわよくば」を狙ってるのが鼻につきますね。こんな俺ですけどもしかしたら誰か気に入ってくれんじゃねえかっていう、分かる人は分かるよね?っていう、芸人で言えば品川庄司に感じる自意識過剰ないやらしさ。あ、そうか。だからみんな怒ってるのかー。でも、万が一その「あわよくば」が運良く当たっちゃって、年末の紅白に出場とか、本家のビヨーンさん達がミュージックステーションでタモさんとトークとか、二番煎じを狙ってレジェンズやアシッドハウスキングスの曲も日本語カバーとか、もしもそういう状況になったら、それはそれで愉快じゃないですか。あと関係ないけどこれ。久々に政見放送で吹いた。演説内容もさることながら、カメラの寄りと引きのタイミングが面白すぎる。

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Wake:Sleep / A Lily (2006)

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たしかコステロだったと思うんだけど、10年近く前に音楽雑誌でインタビューを読んでたら「テクノを聴くぐらいだったら、工事現場や交差点で車が行き交う音を聴いてたほうがまだマシ」っていう発言が載っていて、今となっては笑えるんだけど、当時はなんとなく「そうだよね、メロディがない音楽なんて音楽じゃないよね」って共感していた気がする。終電後の部屋と完全に同化した最後の曲を聴きながら、そんなことを思い出した。夜がやさしいと明けるのがこわくなる。だから溺れてしまう。都市生活者の為の電気子守唄。
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by schooldeathco | 2007-03-28 00:30 | 音楽 | Comments(0)
ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~
d0010121_1295244.jpg新宿で「ドラえもん のび太の新魔界大冒険~7人の魔法使い~」を観ました。去年の「のび太の恐竜」に続きリメイクされたオリジナル版は個人的に映画版ドラえもんのシリーズ最高傑作だと思っているので、期待していたのですがやっぱり良かった。最高でした。ストーリーとか全部分かってるのにのび太たちの冒険にハラハラして、その勇気と友情にジーンとなった。大人になってからというもの、映画を観るときは、少なからず「斜めに観る視点」というものが入ってしまうのですが、ドラえもんはやっぱり別ですね。周りの幼児たちと一緒にゲラゲラ笑って泣きました。

思えばタイム・パラドックスやパラレル・ワールドといった言葉を知ったのもこの作品が初めてだったかもしれない。子供向けアニメらしからぬサスペンス・タッチの展開とか、映画版ならではの、冒険が終わった後の切なさを感じさせるラストの余韻とか、いちいちぐっとくる。大人だからってスルーしてしまうのはもったいなさすぎですよ。そしてこれは絶対に子供の反応がダイレクトで聞こえる昼間の劇場で観るべき。入場時におまけでもらったドラえもんの人形で遊んでるところを、周りの親子から白い目で見られたって気にするな!
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by schooldeathco | 2007-03-26 01:30 | 映画 | Comments(7)
ラストキング・オブ・スコットランド
d0010121_141380.jpg池袋で「ラストキング・オブ・スコットランド」を観ました。1970年代のウガンダで30万人もの人々を虐殺したアミン大統領に気に入られた若いスコットランド人の医師・ニコラス。基本的に暗く重い話なのにエンタメ寄りの展開とか、後半の脱出劇もスリリングでよかったです。面白かった。

とにかくアミン大統領を演じたフォレスト・ウイッテカーの迫力が尋常じゃなかったです。今年のアカデミー賞取った俳優にこんなことを言うのは非常にあれですが、この人プライベートでも2、3人殺してるんじゃないかな。アシュラマンばりに突然スイッチの切り替わる感情とか、劇中に出てくるグロ描写よりも強烈な狂気に満ちた眼とか、ちょっとあれは常軌を逸してる。付き合ってる彼女の父親として出てきたらその場でうんこもらす。アミンがドラクエの勇者だったらギガンデスまでも逃げ出すと思う。勇者アミンは回復系の魔法を使うニコラスを仲間にした!しかし若いニコラスは世界を救うことよりも自分探しに夢中。仕方なくモンスターは倒さず城や町の人々を次々に殺しはじめる勇者アミン。

RPGの世界で例えてもこれだけシュールな話なのに、まさかこれが現実に起こった出来事なんてねえ。スクリーンやテレビの中のどこか遠い世界の出来事。それを見ている自分、を客観的に眺めている自分。絶望するニコラスに向かってアミンが「これがゲームだと思ったか?」と問いかける場面がある。そうかわかった。ニコラスは俺だ。Ⅱコンのマイクにはここ何年も叫んでいない。
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by schooldeathco | 2007-03-22 01:06 | 映画 | Comments(0)
口裂け女
d0010121_23393886.jpg渋谷で「口裂け女」を観ました。今から30年前に子供たちを震え上がらせた都市伝説が、現代の日本によみがえる。

監督の前作「ノロイ」は観た後にどうしようもなくイヤーな気分になる救いのない映画でしたが、本作も子供への容赦無い暴力描写が満載でイヤーな気分になるのは同じでも、「ノロイ」ほど禍々しい雰囲気や絶望感はなくて、ひとことで言うと怖くなかった。それは「口裂け女」が都市伝説というなんだかよく分からない得体の知れない恐怖ではなく、フレディやレザーフェイスと変わらない殺人鬼に見えてしまったことに原因があると思う。あと、口裂け女が白昼堂々現れるのはまあいいのですが、全体的に画面が明るすぎたというか鮮明すぎたのが残念でした。なんだか「ノロイ」との比較ばかりですみません。それだけあの映画は俺にとってトラウマなんですよ。

それにしても口裂け女を演じた水野美紀さんはさすがJAC出身だけあってアクションのキレが素晴らしくよいですね。上から振り下ろすヒョードルばりのハンマーパンチで先生役の佐藤江梨子が勢いよくぶっ飛ばされる場面では場内から感嘆とも失笑ともつかない声があがっていました。あと、佐藤江梨子が驚いたときに「ハッ…」と声にならない息を一瞬吐くのがやたらセクシーで、ぐっときました。もしあんな先生がいたら毎日居残りして漢字ドリルやる。
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by schooldeathco | 2007-03-18 23:46 | 映画 | Comments(2)
デジャヴ
d0010121_10374135.jpg新宿で「デジャヴ」を観ました。4日前の映像を自在に見ることの出来る特殊な装置を使って、500人以上の死者を出した爆破テロの捜査に乗り出す男。

最初はサスペンスかと思って身構えながら観ていたのですが、物語はあれよあれよという間にトンデモ方向へ走り出し、最終的には車が衝突して爆発ドーン!っていういつものブラッカイマー節炸裂でよかったです。音楽で言えばスタジアムロック。ファミコンで言えばボコスカウォーズ。食べ物で言えばビッグマック。グラビアアイドルで言えばほしのあき。たしかに力技だし大味なんだけど、ハリウッドの娯楽大作ってときどき無性に観たくなるんですよね。
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by schooldeathco | 2007-03-18 10:46 | 映画 | Comments(0)
ゲシュタルト崩壊ミュージック
海 東京 さよなら / 木下美紗都 (2007)

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文字をずっと見つめていると次第にそれがなんて読むのか分からなくなってくるように、歌を聴いていると、ふと「言葉を音階に乗せて喋っていること」がとても滑稽なことのように思えてくることがありませんか。わたしはあります。そうなるともうだめですね。しばらく音楽から離れて、せんべいをボリボリかじりながら歌のことを考えないようにしていると、また自然に歌が聴きたくなる。歌に対して違和感を感じなくなる。あー歌ってほんとうにいいものですね。歌さいこう。歌がなきゃこれから生きていけないわ。でもさ、なんで人は言葉を音階に乗せて喋るんだろう。普通に喋ればいいのに。ギターやドラムに合わせちゃったりして自己満足もいいところ。ばかみたい。だけど人はそんな言葉喋りが大好きだよね。なんでだろう。なんでわたしは歌が好きなんだろう。その自問自答の繰り返しの中で出会ったこの歌を聴いて、それから彼女自身の解説を読んで、ようやくその答えが少しだけはっきりとわかったような気がした。気のせいかもしれない。ノスタルジックなタイトルと、ジャケットの静謐なムードをそのまま歌にしたような、2007年の宇宙日本世田谷。大傑作。
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by schooldeathco | 2007-03-14 00:35 | 音楽 | Comments(5)
ゆれる
d0010121_2552339.jpg銀座で「ゆれる」を観ました。今さらかよという声が聞こえてきそうですが…。ちょっとこれはどうかと思うくらい素晴らしかったです。兄弟がいる男の人はかなりぐっと来るんじゃないでしょうか。吊り橋から転落死した女性。その場にいた兄と、それを見ていた弟、のゆれる関係。

兄弟を演じたオダギリジョーと香川照之はもちろん素晴らしかったのですが、被告となった兄を法廷でぐいぐい追い込む検事役のキム兄が印象的でよかったです。この映画の中で描かれている兄弟同士の「気恥ずかしさ」にも似た葛藤というのは、どこの兄弟にも少なからずあるもの。そこに女性が絡めばなおさらですよ。南ちゃんがいなければきっとカッちゃんは死ななかったしタッちゃんだって野球を始めようとは思わなかった。同じ女性とセックスしてしまった男同士のことを「兄弟」と呼ぶ風習が日本にはありますが、もし本当の兄弟でそういう三角関係になってしまったらその気まずさは計り知れない。そして、そんなアンタッチャブルな関係に「どや顔」で踏み込むキム兄のえげつなさに何度も吹いた。

子供の頃の仲良し兄弟のまま大人になんてなれるわけがない。そんなのわかってる。わかってるからこそ、ボロボロに傷つきながらもあえてそこから一歩を踏み出そうとした終盤の兄弟の姿に震えた。泣きました。
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by schooldeathco | 2007-03-11 02:59 | 映画 | Comments(0)
実録!手羽手羽詐欺
名古屋の人に「こっち来たらさ、美味いもん食わせてやるから腹すかして来なよ!ゲハハ」みたいなことをテンション高めに言われたので、仕事終わって何も食わずにノコノコ新幹線で向かったところ、連れて行かれたのが東京で200回ぐらい行ったことのある世界の山ちゃんだったという、ボケの高等テクニックに瀕死オアDIE(要するに瀕死)でしたが実際のところ何度食べても世界の山ちゃんの土手煮は旨し!だったので何も言えなくて、夏、のような暖冬。いやーほんとあったかいねえ今年の冬は!しかし名古屋は寒かった…!名古屋コーチンも路上で震えてました。

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Might As Well Live / Last Days Of April (2007)

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ソロアルバムを発表したと思ったら、いつの間にか本体の方まで1人ユニットとなってしまったLDOAの新作。その代わり彼の(そして俺の)ヒーローであるレモへのダンドゥが参加…してるらしいのですがクレジットがどこにもありません…ていうか、誰だレバン・ダンドって。音の方は、ザラっとしてるのになめらかで。乾いてるのに泣いていて。疾走感があるのに切なくて。彼らの音楽が好きな人なら「いつもと同じです」って言えばそれが最上級のホメ言葉として伝わると思う。
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by schooldeathco | 2007-03-07 23:04 | 音楽 | Comments(6)
秒速5センチメートル
d0010121_2542624.jpg渋谷で「秒速5センチメートル」を観ました。小学校の時に引っ越しで離れ離れになった男の子と女の子。遠くの場所で想いを寄せ合う2人が大人になるまでを描いた短編3本の連作アニメーション。

場内の95%が男性客で占められていたように(「時をかける少女」はもっと女性客が多かったはず)、こういう「昔好きだった子のことがどうしても忘れられない」という物語が好きなのって圧倒的に男の方なんですよね。主題歌はそんなロマンティックなぼくらのアンセム=山崎まさよしの「One more time, One more chance」。こないだこれをカラオケで歌いながら号泣してる会社の後輩を見てゲラゲラ笑ってた俺ですが、映画で大人になった主人公の姿に重なってこの曲が大音量で流れた時には鳥肌が立った。どうして探しちゃうんだろうね。グーグルやミクシィの実名検索。こんなところにいるはずもないのに…。

正直、物語としてはちょっと物足りない気がしましたが、びっくりするほど絵がきれいで良かったです。誰もいない駅のホーム。夕暮れの帰り道。夜の新宿西口付近。ぐっとくる風景が多くて、それをぼんやり見てるだけで切ない気分になりました。
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by schooldeathco | 2007-03-04 02:56 | 映画 | Comments(0)
それでもボクはやってない
d0010121_22305547.jpg新宿で「それでもボクはやってない」を観ました。加瀬亮演じる主人公の青年が、満員電車で痴漢に間違われる。そこいらのホラー映画が軽く吹っ飛ぶリアルホラー。

この映画の怖いところは、このような「冤罪」がいったい誰のせいで起きるのかよく分からないところなのではないか。たとえば被害者が被疑者を陥れようとして嘘をついているだとか、裁判官が明らかに小学2年生であるだとか、そういうはっきりした理由があればまだ観てるこっちも納得できるんだけど、この映画にはそこまで明確な「理由」や「悪人」は出てこない。主人公は最初からずっと「それでもボクはやってない」と言い続けているのに、誰も聞く耳を持たず、あっという間に逮捕され起訴されてしまう不気味さ。そして「やった証拠」がなくても「やらなかった証拠」を出さなければ無実を証明できないという理不尽さ。もはや「触った」「触ってない」というレベルの話じゃなくて、裁判制度や国家と戦わなければならなくなってしまったことに気付いてしまった主人公の絶望感。そういう目に見えない恐怖がじわじわと足元から上ってきて嫌な汗を大量にかきました。殺人鬼がチェーンソー持って襲ってくるより100倍怖い。途中で失禁しそうになってしまったのは、決して2時間23分という上映時間の長さだけじゃないと思う。

そしてこういう社会派の映画にもかかわらずエンタテインメントとしても完成されていて、ぷっと吹き出す場面が結構あったのも良かった。面白かったです。
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by schooldeathco | 2007-03-01 22:36 | 映画 | Comments(4)