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12月に観た映画、そして今年の10本
エグザイル/絆 ★★★★
これは燃える!香港の黒社会を舞台にした友情物語。自分の組織のボスの暗殺に失敗した男のもとに彼を「守るため/殺すため」にかつての仲間たちが集まってくる。死を覚悟した男は「殺される前に妻子に金を残したい」と言い、そんな彼の為に仲間たちは修羅場に向かう…。こういうテーマはやっぱりぐっとくる。だって男の子だもん。互いに撃ち合った後に何事も無かったかのように食卓をワイワイ囲んだり、大勢の敵に囲まれている中でキャッキャ言いながらプリクラ撮ったり(この場面は本当に最高!)、むせかえるような男気と青春時代の馬鹿騒ぎが同居して描かれているのがよかった。チャンバラのような至近距離での銃撃戦の果てに辿りつく、静かなラストに泣いた。

ウォーリー ★★★★
誰もいない地球で700年間。たったひとりぼっちで掃除を続けるロボット。この冒頭の描写だけですでに涙腺が崩壊寸前。そしてやっと出会えた相手にどうにかして触れようとドキドキしながら手を伸ばす姿に危うく「んぐっ」と声が出そうになった。しかし未来の人間の姿がアレっていうのは…。結局最後までロボットと人間が心を通わすような場面は出てこなかったし、「ポニョ」と同じくこの映画も子供向けファンタジーのふりをして、本当はものすごい殺伐とした世界を描いているのかもしれない。しかしピクサーはほんと裏切らないなあ。

ワールド・オブ・ライズ ★★★
半年後にはストーリーを完全に忘れている自信があるけれど、観てる間は間違いなく中学生に戻ってハラハラしながら楽しめるお正月ハリウッド映画のお手本のような作品。こういうのを★2つにするか3つにするかいつも迷うのだけど、今回はディカプリオのやさぐれっぷりが「ブラッド・ダイヤモンド」以上によかったので3つ。

ミラーズ ★★★
「もしも鏡の中にもうひとつの世界があったら」という設定はちょっと食傷気味だし、「予想的中率0%」らしいラストにも「ふーん」だったけど、その直前のお婆ちゃんがヒルズ・ハブ・アイズ化する暴走シーンには爆笑。ストーリー的には全然物足りなかったけど、ホラー映画に必要不可欠な「観客にどれだけショックを与えられるか」っていう意味では満足・・・かな。なかでも「ブロークン」と同じカットから、自分の手で口を上下に…ゲエエエエ!なシーンは今年のホラー映画の中でも「吉野公佳がAVデビュー!」級のインパクト。

ラースと、その彼女 ★★
予告編で「これは・・・!」と感じた通り、たしかにこれは好きなタイプの映画・・・のはずなんだけど、なんだろうこのモヤモヤ感は。もしも弟がリアルドールを「これ俺の彼女だから」と家に連れてきたら…というドリフ設定からして、最初はそのおかしさでゲラゲラ笑わさせて最後にホロリ的な王道パターンかと思いきや、なんだか最初からとってもシリアス。村の人たちが順応早すぎ優しすぎなのはまあファンタジーと割り切れるとしても、その優しさに守られっぱなしで結局最後までラースはほとんど成長していないんじゃない?みたいな思いも・・・。

永遠のこどもたち ★★
うーん…こういう切な系ホラーは嫌いじゃないんだけど、「ギレルモ・デル・トロ」の名前でちょっと期待を高くしすぎたかもしれない。あと、スペインにも「だるまさんがころんだ」があることに「へえ」って思った。振り返るたびに幽霊が迫ってくるっていう場面が怖い。たしかに「だるまさんがころんだ」って考えようによってはじんわりした怖さがあるよなあ。

*****

というわけで今年映画館で観た109本の新作映画の中から特にぐっときた10本を勇気を出して挙げてみます(観た順)。

■28週後…
「ミスト」のラストもたしかに絶望的だったけど、こっちは見事に全編救いようがない。他人への優しさを出した途端に殺される悪夢。前作「28日後・・・」に比べて興行的には惨敗みたいだったけど俺は前作より断然こっち。

■フローズン・タイム
「もしも時間が止められたらムフフ」というすべてのボンクラ男子の夢をなんだかオシャレでポップに描きやがってチクショー!でも面白れーじゃねーかチクショー!な傑作。

■さよなら。いつかわかること
見終わった後はその説教臭さがちょっと鼻についた。でも時間が経ってからふいにラストの遊園地や海の場面を思い出してじんわりする。

■崖の上のポニョ
日テレでこの先あと20回は観る気がするけど、きっとそのたびにハム入りラーメンが食べたくなるはず。

■シークレット・サンシャイン
エンドロールが終わる本当に最後まで、映画館にいる誰もが息するの忘れたんじゃないかっていうほどしんと静まり返っていた。

■ダークナイト
「主人公の口調を真似したくなる」というのは傑作の証。そういう意味で本作の主人公は間違いなくジョーカー。

■落下の王国
こういう映画愛に溢れた映画は大好きです。

■トウキョウソナタ
「カラオケ得意ならなんか歌ってよ」という圧迫面接に香川照之が歌いかけた途端、ゴミ相手に八つ当たりするカットの流れにシビれた。

■BOY A
ヒロインがあんまり美人じゃない(あだなは「白鯨」)ってところにリアルを感じた。

■エグザイル/絆
「超面白かったよ、エグザイル!」って言うたびに「・・・エグザイル?ぷぷ」って失笑を買う。だからあのエグザイルじゃないんだってば!

泣く泣く選から外れちゃった作品が超いっぱいあるけど、今年は本当に良い映画が多かった。そして「スクリーン焼いてやる!」ってほど酷い映画に出会わなかったのもよかった。やっぱりほら、映画は楽しみに行くわけですから。コキ下ろす為にあえてダメだとわかってる映画を観に行くようなこと(今年でいえば「少林少女」とか)は来年もしたくないなあと思う。
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by schooldeathco | 2008-12-30 22:50 | 映画 | Comments(0)
夢見る少女じゃいられない
年に一度の悪ふざけにお付き合いいただいたみなさん、昨夜は本当にありがとうございました!!毎度のことですが色々なことを思い返しては「あー!」と頭を抱えて反省しています。だが後悔はしていない!みっともなくたってジタバタ生きてやる!一部の方には予告しましたが、そろそろDJブースで脱糞(素敵なサムシング)する日も近いと思います。あとみんなもいい加減観念してオアシスのアレは歌えるようになってください。

で、今回「夢見る少女じゃいられない」の歌詞カード持参でイベントに臨んだのですが、これってタイトルだけ聞くと現実を見て大人になろうとする少女の歌みたいだけど、よく歌詞を読むとまだまだ余裕で夢見ちゃってる少女の歌で笑った。「車走らせるあなたの横顔 きらいじゃないよ 少しだまってよ」とツンデレな一面も。しかし当時、相川七瀬ってなんであんなにエロく感じたんだろう。いわゆる「セクシー」とはまったく異質の場末感というか、「友達の姉ちゃん」的な存在というか、「土下座すればなんとかなるんじゃないだろうか」というか、頑張れば俺でも手の届きそうなあの感じ。この「エロダサい」を現代に継承するアーティストとして、2009年も引き続き滝沢乃南を推していきたい。

Peach / 滝沢乃南 (2008)

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90年代ノットデットな意味で作家陣が豪華だったり(前に出したB-BLUEのカバーでは高橋まことが叩いてた)、DVD付きが標準仕様なのも「まさに」な一枚。
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by schooldeathco | 2008-12-28 10:50 | 音楽 | Comments(2)
今夜はお正月イブイブイブイブイブイブイブイブ
クリスマスイブイブの休日にひとりで銀座に「ウォーリー」を観に行くという罰ゲームを己に課した俺は、その映画のピースフルな素晴らしさとは裏腹に、アツアツの恋人達で溢れかえるライトアップされたストリートを身を丸くしながらトボトボと歩いていた。すると、前から「もーいーくつねーるーとーおーしょーがつー」と歌いながら幼児が前からやってくる。はて、この歌のタイトルは「お正月」だったか。それともそれは引っ掛けで全然別の曲名だったっか。いずれにしても、これはなんと愉快なことだろう。困惑の表情を浮かべるカップル。まるで休み時間の終わりを告げるサイレンのように、こんなにもクリスマスムード一色の銀座の大通りを切り裂くモーゼの歌声。

たしかにあと1週間も経てばお正月であることに間違いはないけれど、この年齢の子供にとって「もういくつ寝ると」なんて永遠にも等しいはず。それなのに目先の楽しいイベントに目を奪われることなく、その先の新年を待ち望むなんてなんとストイックな幼児だろうか!それに比べ、たかがクリスマスイブイブの夜にひとりでいることを気に病む己のなんとちっぽけなことよ!感嘆にブルブル身を震わせながら、通り過ぎる幼児を振り返ると、その背中にはビッシリ一万円札が天使の羽のように生えていた。

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Nocturnal / Flica (2008)
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早くも今年2枚目(!)のニューアルバム。しかしほんの数年前まではこういう音楽って退屈の極みだったはずなのに、いまではこんなにも胸の奥底に響いてくるのはなんだろう、大人になると肉より魚!漬物さいこう!的なアレなのかしら。嗜好が「変わる」というより「広がる」この感じ。今年はほんとレコ屋のエレクトロニカコーナーに足を運んだ。AVでも女子校生より熟女の方がしっくりくるときがあって、たまにはっとする。

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今夜はこれから明石家サンタ!な人はもれなく今週土曜日のスクールディスコにお越しください。来れない理由があるなら言ってみるがいい!

SCHOOLDISCO
12/27(土)18:00-22:00 edge end(渋谷)
800円(1drink+コンピCD)
DJ : 終わらナイターズ、ヤベカナコ、YUJIN(NACANO)
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by schooldeathco | 2008-12-24 22:58 | 音楽 | Comments(0)
誰もそのTシャツを着てはならない
仕事帰りに立ち寄った駅前のわりと大きめなスーパーの階段の踊り場でおっさんがワンカップの空きビン片手に床にゴロンと転がって眠り込んでいて笑ってしまった。さらに黄色いTシャツの胸には大きく「Freedom」の文字。ははは自由すぎるだろ、と。しかし、立ち止まってふと考える。もしかしておっさんはその言葉の意味を知らないかもしれない。いや、きっと知らないだろう。言霊というものがあるように、もしもおっさんが無意識のうちに「Freedom」という言葉の持つスピリチュアルな感じのパワーに操られていたとしたら・・・?あのTシャツを着る前は真面目な新聞配達員だったのに。今ではこうして丸めた新聞紙を枕にしてスーパーの踊り場で惰眠を貪っているだけの存在。なんという運命。なんという絶望。ああなんというTシャツ文字の魔力よ!

すでにこのイリュージョンを笑えなくなっていた俺は足早に食品コーナーの角を曲がると、前から新たな刺客…つまり今度は「SEXY」と書かれたTシャツを着た下半身丸出しのおっさんが現れた。やばいやばい。一刻も早くこのTシャツおっさん地獄から逃げ出さなくては。ゾクッと怪しい気配を感じて横を向く。ああなんていうことだ。すでにもう手遅れ。何もかもが遅すぎた。窓ガラスに映った俺のTシャツ。無地だったはずの胸の部分にも、いつの間にか力強いゴシック体で「レミオロメン」という文字。フリーダム…セクシー…レミオロメン…!と叫びながら目覚めたら汗びっしょり。

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ソレイユ / 中納良恵 (2007)

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Girls In The White Dream / Water Fai(2008)

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すっかり書くタイミングを逃していましたが、今年もっとも愛聴した日本の女性ボーカルはきっとこの2枚。エゴラッピンよっちゃんの初ソロと、大阪ガールズバンドの逆輸入アルバム。日常:妄想=7:3ぐらいのすき間を漂流するノスタルジック寝台列車。ゴトゴト揺られて夜中にふと目が覚めたら、知らない森の中を走っていたときのような、あんな感覚。気持ちよすぎる。
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by schooldeathco | 2008-12-17 00:24 | 音楽 | Comments(0)
もしも彼女に見られたら
明らかに怪しい袋を小脇に抱えながら、歌舞伎町のいやらしいビデオ屋を出てきたところで知人の女の子にバッタリ。「いや、これは…」と、こっちが言い訳しようとする機先を制して「久しぶり?元気?そういえばこないだ○○に会ったよ…」と全く違う話題を振られてしまった。そうだよね、聞きたくないよね男の苦しい言い訳なんて。言い訳どころか、「そうさ!いやらしいDVDをじっくりと選んでいたさ!ハハッ!」と開き直ることさえ許されず、まるで俺がビデオ屋ではなく何も無いところから突然現れたかのように、彼女は自然な笑顔で応対し、「じゃあ頑張ってね」といくらでも深読み可能なメッセージを残して、そのまま大江戸線の駅の方へ消えていった。
   
これ男ならわかってもらえると思うのですが、自分が「AV見るよ。ていうか大好きだよ」って言ったりブログに書いたりすること自体は平気なのに、実際にビデオ屋でAVの棚に向かって真剣に選んでる姿を見られるのは死にたくなるほど恥ずかしい。「現場」を押さえられることの恐怖というか、なんつーかリアルな恥ずかしさと罪悪感。想像してください。目撃されたのが男ならまだしも、それが女だったら…しかも自分が気になる女の子だったら?何も触れられずそそくさと逃げるようにその場を立ち去ったら?平気でいられますか?再び彼女と会うことが出来ますか・・・?ええ、出来ますね。全然問題ないです。もしかしたら次はあなたの目の前に小脇に怪しい袋を抱えた男が現れるかもしれませんよ。現行犯逮捕の準備はOKですか?フフフ・・・。

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ランプ幻想 / Lamp (2008)
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こんなの書いた後に紹介するのが本当に申し訳なくなるくらい「文学」を感じさせるニューアルバム。なんか今まで以上にめちゃくちゃ難しそうなことやっているのにさらりとポップに聴かせちゃうのが彼らのすごさだと思う。聴けば聴くほど(ってまだそんなに聴いてないけど)沁みるスルメ盤。

あの場所へ / Lovejoy (2008)
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声(というか歌い方)にクセがあるので好き嫌いが分かれそうな気がするけど、いちど「あれ?やっぱ美味しいんじゃない?」と気付くともう永遠に夕暮れの中を抜け出せなくなる。
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by schooldeathco | 2008-12-08 22:42 | 音楽 | Comments(0)
スクールディスコは終わらナイト
というわけで、年末恒例。今年もやりますスクールディスコ。今年もやりますよ、スクールディスコ。大切なことなので2回言いました。

SCHOOLDISCO
12/27(土)18:00-22:00 edge end(渋谷)
800円(1drink+コンピCD)

本当は昨年の第10回できっぱり終わりにしようと思ってたのですが、最近ちょくちょくやってる「終わらナイト」でまたDJイベントの楽しさに気付いてしまったっていうか、まあなんだかんだ言ってやめられねえなーと。ファミコンやったり、それをぼーっと眺めたり、酒を飲んだり、音楽に合わせて体を揺らしたり。冬休みにいつものたまり場に行くような感じで遊びに来てくれると嬉しいです。もちろん初めての人でもだいじょうぶ!

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A Hundred Things Keep Me Up At Night / Love Is All (2008)

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うねるサックス、ドタバタ走るドラム、絶叫の合間にチラリとのぞく乙女のセンチメンタリズム。あの夏、海で撮った写真より甘酸っぱいデビューアルバムから2年半、これは待った甲斐がありました。ガールズロックの世界最速記録。最高!もう最高すぎます!今度こそ日本盤&来日を!
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by schooldeathco | 2008-12-06 09:36 | 音楽 | Comments(2)