7月と8月に観た映画
★★★★ 忘れられない
★★★ 面白い!
★★ ですよねー
★ これはひどい

検察側の罪人 ★★★★
俺にとってこれまでの最優秀キムタク賞は声だけでかっさらった「ハウルの動く城」だったのですが、この作品でついに超えた、というかフツーに最優秀主演男優賞あげたい。ホテルを経営する極右グループ、握りつぶされるセクハラ事件、破綻しかけてるのに止まらないオリンピック。錦糸町河内音頭で何故かゴリ押しされる東京五輪音頭2020。今もインパール作戦は続いてる。こんなに恥ずかしいほどストレートに描かれるまでもなく、今の日本はやべえですよ。だけどこの作品が東宝×ジャニーズでつくられたのは希望だと思いたい。

ウインド・リバー ★★★★
「ボーダーライン」の脚本家らしい嫌な描写はあるものの、まあ初監督作だしこんなもんか……と見てたら、新聞やニュースで流れてない捜査関係者や当事者しか知らないはずの情報をうっかり口にしてしまう、という古典的なトリガーから一気に緊迫感が加速する胸糞展開がやばい。誰も何も解決してくれないという絶望と、でも希望はきっとここにある、を同時に体現するジェレミーレナーの孤独と優しいまなざしに泣いた。

アントマン&ワスプ ★★
ペーニャとモリッシー使いは微笑ましいし、悪役もどこか憎めないキャラクターばかり。小さくなったり大きくなったり映像的な快感がすごい。ドライブインシアターも嬉しかった。でもまさか本当にお母さんを探しに行く続編になるとは思わなかったな。30年間ごはんとかどうしてたの?とか、そんな長い間まともな精神状態保てるの?とか、化粧バッチリだな!とか、そういう疑問をすべて「いや量子なんで。人間の常識が通用しない世界なんで。ていうか難しいこと言っても理解できないでしょ?」でバッサリ斬る姿勢が潔い。

カメラを止めるな! ★★
すべてはラスト30分のために!はわかるし文句なしに楽しいんだけど、伏線だとしてもそれまでの1時間がチープで退屈すぎた。よくできてる、とは思うけどそれを超えて感情を揺さぶられることはなかったような。アンジャッシュのコントで笑えないのに近いかも。後世まで語り継がれるような作品ではないけれど、DA PUMPのUSAみたいな意味で「2018年を象徴する作品」なのは間違いない。

オーシャンズ8 ★★
サンドラブロックが出所直後に金ないのに悪質クレーマーみたいなことやってブランド品や寝床をゲットするくだりで「この人無理……」ってなってしまった。でも途中で仲間に裏切られたり因果応報的なラストを迎えるんだろうな、と考えてたら女子会サイコー!みたいな感じで終わったので疎外感がすごかった。まあ8歳の犯罪を夢見る少女に捧げたのなら40のおっさんが見てピンとこないのも仕方ないか。

ミッション:インポッシブル/フォールアウト ★★
冒頭の夢オチ、前にもこういうのあったな何だっけ?と考えたら、そうか「男はつらいよ」か。ヒロインとくっつきそうでくっつかないのも似てる。渥美清が死んでなお寅さんの新作は作られようとしているけれど、トムはきっと150歳くらいまで生きるはずなので、あと30本はこのシリーズの新作を見られる。

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# by schooldeathco | 2018-09-08 22:41 | Comments(0)
平成最後の夏に僕らは胸をいためて「いとしのエリー」なんて聴いてた
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ロックインジャパンでサザンオールスターズを観ました。人生初サザン。最高だった。まだ余韻を引きずっている。良いライブを観た後というのは普通、CDなど音源を聴きたくなるものだけど、今回は不思議なことにそれが全くない。あの記憶を上書きしたくないから。それくらい素晴らしい体験だった。

実際のところ今までライブを一度も観たことがない(桑田研究会は去年2回観た)、という事実からもわかるように、胸張ってサザンのファンです!って言えるかどうかは怪しい。でもいつも近くにサザンがいた。はじめて聴いたのは幼稚園の時。「チャコの海岸物語」。マセガキだったので歌謡曲は好きでよく聴いてたけど、この歌は他とは違うムズムズする感じがした。「きみ」とか「あなた」ではなく直接名前を呼びかけている。しかもチャコ以外に何人も。この変な声のおじさんはどれだけ「心から好きな人」がいるのだろう。

高校の入学式の日。クラスで隣に座ったサイトー君がヘッドホンで何かを聴いてたので、話のキッカケに「何聴いてるの?」って聞いたらヘッドホンを貸してくれて、流れてきたのが「栞のテーマ」だった。いい曲だねと言ったら、ガチャっとカセットを取り出しそのまま貸してくれたんだった。サザンの他にはブルーハーツなどが入っていた。結局サイトー君とはクラスの中でも違うグループに属することになり、それ以来ほとんど話すことはなかった。

覚えてる人も多いかもしれないけど、桑田佳祐と長渕剛の過去の確執が話題になったことがある。いや、俺もすっかり忘れていたんだけど、今回のライブの話を仕事関係の人に話したら「あー、自分は長渕のファンなんで……」と言われて、なんのこっちゃわからなかった。でもすぐに「そういうことか!」と気付いて妙に感心した。

そんな長渕派の彼でも、あの場にいたら思わず一緒に口ずさんでしまうだろう。「あ、しまった」って我に返るんだけどすぐに「ま、いいか」ってなるはず。それくらい負の感情をどうでもよくする雰囲気があのライブにはあった。そしてこれまでの「サザンと私」の思い出が走馬灯のようによみがえる。サイトー君元気かな。

「希望の轍」のイントロが鳴って、桑田佳祐が歌いだす。はやくも涙腺がやばい。別日に登場した松任谷由実は「こんにちは、清水ミチコです」って自己紹介して壮絶にスベったらしいけど、目の前にいるのは本当に桑田本人だろうか。なんだか全然現実感がない。2曲目はなんと「いとしのエリー」。なんだこの1番イチロー、2番大谷翔平みたいな曲順は。オアシスなら2曲目でドンルク、レディオヘッドならクリープが始まるようなもんですよ。いやいや、でもさすがにベタすぎるでしょこんなんじゃ泣かされないよと思ってたけど、サビで涙腺こわれた。破壊力がすごい。ねえ知ってる?いとしのエリーっていうすごく良い曲があるんですよ。続く3曲目で「涙のキッス」が始まって、「ふう、これでようやく落ち着ける……いやいや無理」。それ以降も「これ他のバンドだったら1曲持ってるだけで生きていけるよな」級のキラーチューンが続く、続く。

ちょうど空がオレンジピンク色に染まっていく黄昏時の「真夏の果実」など失禁タイムを267回ほど挟んでからの本編ラストは「マンピーのG☆SPOT」。もちろん歌詞もヒドいけどステージ上の桑田佳祐が輪をかけてヒドい。そしてさきほどの長渕との比較でいうと、最近の長渕が本人はいたって真面目にやってるのに図らずも面白く見えてしまうことがあるのに対して、桑田は本人が面白いと思ってやってることが死ぬほどくだらないのがヤバい。おいおい、なんだよあの格好最近のたけしかよ、って呆れながら笑顔で号泣した。

アンコールの「みんなのうた」「勝手にシンドバッド」は「脳内でアッパーな何かがドバドバ出た」という感覚以外記憶がない。すべての曲が終わって、桑田佳祐が「じゃあみんなで花火見ましょう、花火」って呼びかけて、観客のみんなが空を見上げた合間にステージ上からサーッといなくなってしまったのも、なんだかヒーローみたいだった。

この日はモーニング娘。やライムスターなど、素晴らしいアクトは他にもあったけど、なんといってもサザンの日でした。後ろの方で見ようとしてたらせっかくだからと奥さんに引っ張られ、すごく近くで見れたのもよかった。フェスなのに1時間半というタイムテーブルもすごい。でもあっという間だった。これを超える体験はちょっと想像できないので、来年行われるアリーナツアーは行かなくていいんじゃないかとさえ思っている。

最後に直前告知で恐縮ですが、明日エッジエンドで毎年恒例の「サライを歌う会」があります。例年通り24時間テレビを1秒も見ないで駆けつけるつもりです。もしサライを歌いたくなったら、ぜひ。

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# by schooldeathco | 2018-08-25 09:57 | Comments(0)
台湾ビールがハイネケンみたいだった3泊4日台湾ツアー
3泊4日ではじめての台湾に行ってきました。経験者から「台北は東京みたいだから、台南のほうが楽しいよ」と聞いてたので、台南に近い台湾第二の都市高雄で二泊して台北で一泊というプラン。プランといっても行き帰りの便とホテルは決まっていたけれど、どこへ行くかはほぼノープランで当日を迎えたのでした。結局有名観光地的なものはひとつも行かなかったけど、フジロックみたいに楽しかった。暑かったりどしゃ降りだったり激変する天気とか、食事がワイルドかつ美味いとか(しかも値段が激安)、ビールが水みたいとか(ハイネケンも台湾ビールもどっちも緑だ)、トイレ事情が不便だったりとか(ストッパ必須)、スピリッツでオザケンも語ってたように「不便を楽しむ」というのもフジと共通しているような。そういえば結婚して奥さんとはじめて行った大きな旅行はストーンローゼズが出たフジロックだった。ていうか奥さんと海外行くのはなにげに今回が初なので、これは実質新婚旅行といえるのでは。

というわけで夢のような4日間を振り返ってみる。1日目。錦糸町からリムジンバスで羽田空港へ。ほぼ満席。こんなに混んでるのはじめてだ。台北までは飛行機で2時間半とめちゃくちゃ近いのですが、嬉しいことに機内食が出ました。そしてビールとワイン。機内モニターの映画ラインナップに早くも「犬ヶ島」が入ってた。他にラインナップの中で気になった「unsane」ってソダーバーグ監督の新作だったのか。全編iPhone撮影で日本公開未定とか。気になる。チェックしとけばよかった。

台北松山空港着。めちゃくちゃいい天気。まずは台湾元への両替です。さらに細かく崩すために空港のセブンイレブンでペットボトルのお茶を買う。台湾にはセブンとファミマが多いことと、あえて無糖を選ばないとお茶は基本的に砂糖入りということはすでに学習済み。初日は白菜や角煮の石が有名な博物館へ行こうと考えていたのですが、なんとなく予定を変更し、台北のスカイツリー的な存在の台北101周辺に行ってみることに。空港からタクシーに乗り込み、iPhoneのメモに書いた「台北101」の文字を運転手に見せる。タクシーの車窓から見える風景はたしかに東京っぽい。「丸の内だね」「ここは豊洲っぽいね」「ビッグサイトみたいだね」と言い合ってる間に目的地に着きました。

台北101は下から見上げて「うん高いね」と確認して中には入らず5分で終了。とにかく今は台湾っぽいものを台湾ビールで流し込みたいのです。少し歩くといい感じの通り発見。店の前で何かを焼いていたお姉さんに「ここでビール飲めますか?」と聞いたところ、苦笑いしながら「うちには置いてないけど近くのセブンで買って持ち込んでいいよ」とのこと。ありがとうお姉さん。どうやら台湾の人は店で食事をしながら飲む、という習慣はあまり一般的ではないようです。あと今日が平日の昼間だということ忘れてた。注文はテーブルに置いてある注文票に自分で書く方式。このあと行った店はほとんどそうでしたね。漢字が羅列された注文票を奥さんと睨みながら、「パーコーって書かれた何か」「たぶん豆腐っぽいの」「辛そうな麺」を注文。有識者から「台湾は何食べても美味いよ」と聞いていたのですが、正確にいうと「何を食べても生まれて初めて食べた味」がします。このファーストコンタクトでは「美味い!」よりも先に、初体験の連続に脳がビックリしている感じでした。あとインスタ映えしない料理ほど美味いことを知りました。台湾ビールが水のようだ。ゴクゴク飲めるぞ。

とりあえずビールの目的は達成したので、今夜宿泊の高雄へ向かいます。券売機で苦戦しながら切符を買い、地下鉄で新幹線の台北駅へ。高雄へは新幹線で移動です。車内で駅弁を買おうと思ったら朝と夕で販売時間が決まっており、ギリ販売時間外だったため断念。新幹線の車内の様子はほぼ日本と同じですね。高雄へは1時間半ほど。北から南への高速列車といえば「新感染」を思い出すなあ、ドアの向こうからゾンビが押し寄せたらどうしよう、などと考えていたら車窓から見える天気がみるみる悪くなっていきます。I have a bad feeling about this. 高雄に着いた時にはひどすぎて笑うしかないレベルの雷雨でした。地方の寂れたデパートみたいな駅構内をぶらぶらしてから、電車を乗り継ぎ、高雄市街へ。どうにもお腹が空いてしまった。かといって雨が酷すぎて動けないし、そもそも周辺でやってる店もなさそうなので、駅構内のセブンで敗北感を味わいながらピータン粥を買って食べたら美味すぎて笑った。「これ日本で売ったら毎日食べるわ」と奥さん。ホテルまでは歩いても行けそうな距離でしたが、依然としてゲリ豪気味なのでタクシーに乗ると、座席の後ろがブラックライトに照らされEDMが鳴り響くマイルドヤンキー仕様でした。あまり知らない親戚の車に乗った気分。自由すぎる。

ホテルにチェックインして、このまま今日を終えるわけにはいかないと、タクシーに乗って夜市に繰り出すことに。幸い雨も弱くなってきました。台湾では自炊する習慣があまり無いらしく、ほぼ毎日いたるところで飲食の屋台が並ぶ夜市なるものが行われている。と、情報としては知ってはいたのですが、実際行ってみると「え、この祭りみたいなのが毎日行われてるの?」という衝撃がすごい。とりあえず「気になる店は入ってみる、気になるモノは口にしてみる」のスタンスで行動。基本的にはすべて「えっ何これ?→美味い!」なのですが、地元の若い子たちが持ち歩きながらストローで飲んでるあのジュースなんだろうと屋台で買って飲んでみたら、その日の記憶がなくなるほど衝撃の味でした。危なかった。レンタルビデオ屋をのぞいたら、日本でもちょっと物議を醸した「新感染」がここでは「屍速列車」というタイトルになってて笑った。どっちもひどい。すっかり雨も止んだので、帰りは歩いてホテルまで。途中で巨大なエビの釣り場とカラオケ?が合体したような謎の娯楽施設があった。もちろん中に入って見学しながらビールを飲む。初日からやばい。脳が追いつかない。

2日目。目が覚めた3秒後に奥さんの目が開いたのでビックリしておはよう言う前に「朝ごはん行く?」と聞いてしまった。ホテルの朝食ビュッフェは普通だった。今日は台南をウロウロすることに。電車で高雄から台南へ移動。うぐぐ…駅の売店で軽はずみに買ったアスパラジュースが異次元の味。台湾のジュース系の飲み物は鬼門かもしれない。奥さんは平気そうにゴクゴク飲んでましたが。北にあるから台北、南にあるから台南、真ん中にあるから台中ってめちゃくちゃわかりやすくていいですね。そして台南には俺の大好物な「昔ながらの映画館」があるとのこと。というか、台湾の映画館はそういうタイプが多いと勝手に思ってたのですが、どうやらふつうにシネコンばかりでそうでもないみたいです。「昔ながらの映画館」に向かうときはどうしてもはやる気持ちを抑えきれずにちょっと早足になってしまう。奥さんにも指摘されたことあるし自分でもわかってるんですが、治らないしどうしようもないのです。恋なので。そして「昔ながらの映画館」は目の前にヌッと現れたときのインパクトがたまらない。日常の中の非日常。これまでのマイベスト3は首里劇場(沖縄)、相生座(長野)、テアトル石和(山梨)なのですが、ついに「クックック、ヤツは我ら四天王の中でも…」 と言い出しそうなヤツが目の前にドーンと現れましたよ。失禁した!
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手描き看板……!というだけでも震えるのですが、なんと映画館の道をはさんだ向かいで、いい顔したおっちゃんがまさにデッドプール2の看板を描いてるじゃないですか。アーティストっていうより絵描きと呼ぶにふさわしい、上野公園の階段にいる似顔絵屋さんタイプ。「描いてるのあれシュワちゃん?」と奥さん。いやいや、ケーブルだよ。しかし描くのすごく丁寧、ていうかスローだな。もしかして高速すぎて止まって見えるというやつなのか。一枚描くのにどれくらい時間がかかるんだろう。いつもなら中は入らず外観だけ拝んで帰るのですが、さすがにここは潜入したい。開館まで1時間半ほどあるので、近くの店でチマキと煮卵と麺を食べました。もちろんいつもそばには台湾ビール。

開館時間が近づいたので足早に映画館へ向かいます。上映作品は「レディプレイヤー1」。大好きな映画。チケット売場の窓が手を出し入れくらいしかできないほど狭い。ラブホテルか。ドキドキしながら城内へ。う、変換間違えたけど俺にとっては城のほうが近いかも。おー、客席内にトイレがあるタイプ!しかも前方や後ろではなく横!どっちみち上映中の出入りは迷惑!このタイプは初めて見た!あと映写室がかなり前に飛び出していて、客席が横に広がっているのも珍しい。しかも結構広いぞ。新宿ミラノ2より狭いくらいか(わかりにくい)。椅子はもちろんバッタンバッタン音うるさいタイプだ。そんな感じで興奮して上映前にめちゃくちゃウロウロしてめちゃくちゃキョロキョロしました。映画は主人公がひとつめのカギを手にしたところで途中退出。もう見たからね。いや何度見てもあのカギの攻略法を何年も誰も気づかないというのはありえないよなあ。あと海外の映画館って客が喋ってるイメージあったけど、みんなすごく静かに見てたのが意外だった。

手描き看板を使ったチケットの復刻版(?)を売ってるという告知が劇場の外に出てたので、窓口のお姉さんに聞いてみると奥からドサっと箱に入ったブツを出してくれました。価格も手頃だし本当は全部ください!と言いたいところですが、それは明らかに「違う」気がするのでちょう悩みながら10枚購入。「自殺突撃隊(スーサイドスクワッド)」だけは即決。台湾映画からも「私の少女時代」「海風七号 君想う、国境の南」「セデックバレ」という甘酸っぱい、甘酸っぱい、酷いの3本を選出。我ながらいいセレクト。その間奥さんはお姉さんに「(途中退出したので)映画つまらなかった?他の観る?」と心配されてたそうです。あと劇場の記念グッズ的なものも売ってる告知あったのに聞くのすっかり忘れてた。それが唯一の心残り。まあ次来るときの目的ができたと考えよう。

それから台南市内をテキトーにぶらぶらし、マッサージへ行くことに。本格的な足裏マッサージを受けるのは生まれてはじめてなのですが、もうなんていうかマッサージというより治療。めちゃくちゃ痛え。バラエティ番組でよく見るやつ。とはいえ、私にも日本男子としての意地がありますので、「ああ、いいね、そこそこ、気持ちいいですよ」と涼しい顔をしつつ、たぶん気を使ってモニターに流してくれてる日本の大食い番組をウォッチング。めちゃくちゃ痛え。ジャイアント白田が若い。たぶん俺の足裏を押してる店のおっちゃん(輪島似)も「この日本人に絶対痛いって言わすまで返さねえ」と意地になったんですかね。どんどん押す力が強くなるし、確実に痛いところをピンポイントで突いてくる。北斗の拳なら全身破裂してるところですよ。そのまま40分間の勝負を耐えきりお互いの健闘を讃えて友情が生まれる……こともなく普通に「このオヤジが……」と思いましたが、お会計したら足裏40分の全身30分の基本コースに20分のサービスがついてさらに割引されるという至れり尽くせりというか、逆ぼったくりだったので「超シェイシェイです!!」とめちゃくちゃ感謝しました。夜ホテルに帰ったら足裏に血豆みたいの出来てた。あのオヤジ……(情緒不安定)。

そしてこの日は夜市をハシゴ。はじめに行った方は通りではなく、広場で開催されている。屋台というよりは「店」に近いし、広場の入口にはしっかりした看板も立っている。なんていうか常設感がすごい。改めて「これ毎日やってるんだよなあ」と感動する。そしてぱっと見は日本の縁日の屋台に近いのに、売ってるものは全然違う。夜市によって人気の傾向もあるみたい。牡蠣オムレツがこっちの定番だというのは知っていたのですがこの台南の夜市では全然売ってなくて、ウズラの玉子をタコ焼き機みたいなので焼く屋台がたくさんあって人気でした。食べたらウズラの玉子をタコ焼き機で焼いた味がしました。日本に出店して王様のブランチあたりで女性リポーターに「うん、ウズラの玉子をタコ焼き機で焼いた味がしますね〜!」って言わせてほしい。あと名前がすごい「臭豆腐」。あれはくさやですね。日本酒飲みたくなる味。これに限らず台湾は料理に「臭」っていう文字が使われることが多くてギョッとする。なんの料理か忘れたけどタクシーから見えた飲食店の看板に「臭臭◯◯」ってのがあって、2つ重ねるなよ〜と思った(食べたい)。途中で雨が降ってきたので電車で移動して次の夜市へ。屋台でウロウロしてる犬がかわいい。ていうか台湾来てから猫を全然見かけないのが意外。

3日目。高雄からフェリーが出てて、ちょっとした島に行けるというので乗ってみる。フェリーといっても5分くらいで着いちゃうので渡し船に近いのですが。今日も快晴。というか予報では4日間雨(ところにより雷雨)なのに初日の夜の雷雨と昨日の夜にちょっと降ったきりだぞ。嬉しい誤算。奥さんの「わたしバカっ晴れ女だから」をそろそろ本気で信じなければいけない時が来たかもしれない。降り立った島は飲食店がずらっと並んでいて、店頭に並んだ魚介類を指差して「これください」と注文するのが基本スタイル。焼くとか煮るとか料理法も指定できるようですが、もちろんそこはお任せで。台湾にしか無いっぽい空芯菜っぽいのをサッと炒めたっぽいのが美味かった。ぽいを3回も使ってしまった。それくらい台湾は「何食ってるかあまりわからないけど、美味いのはわかる」ばかりなんだよな。瓶ビールなのに賞味期限18日間という台湾生ビールをはじめて飲んだ。うん俺の知ってるビールの味。でも今はポカリスエットみたいな普通の台湾ビールのほうが合う気分。

フェリーで高雄に戻り、新幹線で台北へ。初日の反省を踏まえて駅で駅弁とビールを買って乗り込む。発車と同時にプシュ。やることは日本と変わらない。駅弁うまい。台北の駅の花壇でドラクエに出てきそうな超でかいカタツムリを発見。しかも何匹も。ふたりで同時に「サイゼリヤ……」と言いかけ笑った。台北のホテルにチェックイン。ちょっと休んでから千と千尋の雰囲気を味わえるらしい九份という有名観光地へ行くつもりだったのですが、バスの時間が合わなかったので予定を変更して今日も夜市へ。好きです、夜市。しかし「千と千尋の神隠しの舞台のモデルになったと言われる場所」って世界にどんだけあるんだろう。ホテルの近くの停留所からバスに乗り込む。つり革の代わりにポケモンのぬいぐるみが無数にぶら下がる独特すぎる車内。謎すぎる。台湾はタクシーがすごく安いので値段もそんなに変わらないはずなのですが、電車やバスに乗ると台湾の人たちの日常を垣間見れるから楽しい。そして運賃前払いか?後払いか?がバスによって違うややこしさは台湾も同じようだ。辿り着いた台北の夜市はおしゃれタウンの中にありました。奥さんがその場で食べきれない量のフルーツを買ってしまい、持ち帰って翌朝水代わりにホテルで食べました。

最終日。奥さんがどうしても行きたいところがあるというので朝5時に起きてタクシーに乗る。朝ごはんが人気の「阜杭豆漿」という店なのですが、オープン直後の5時半過ぎに着いたのにすでに行列ができています。15分ほど待って注文した料理を受け取り席へ。うん、たしかにめちゃくちゃ美味い!台湾独特の八角系の料理にちょっと飽きかけた舌にもちょうどいい優しい味。すっかり満足して散歩がてら歩いてホテルへ。公園で太極拳のグループに遭遇して「台湾だなあ」と思う。ホテルの朝食ビュッフェもしっかり平らげ、二度寝してから台北中心街へ。台湾行きが決まって唯一明確に行きたかったWaiting Roomという、日本でも一時期話題になったバンド「透明雑誌」関連の店に辿り着くもオープン1時間前。このまま開店を待ってると帰りの飛行機に間に合わない、ということで泣く泣く諦めました。リサーチしとけよ俺。帰りの飛行機で前の席の女の子がグラビアアイドル(?)らしく、現地で撮った写真をスマホでチェックしてるところをチラチラのぞき見してるうちに羽田に着陸しました。いいフジロックだったなあ。やっぱり楽しい人と旅すると楽しいし、奥さんが楽しそうにしてると俺も楽しい。
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ほら、ハイネケンみたい。

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# by schooldeathco | 2018-08-05 21:28 | Comments(0)
4月から6月に観た映画
★★★★ 忘れられない
★★★ 面白い!
★★ ですよねー
★ これはひどい

万引き家族 ★★★★
リリーフランキーの田中邦衛感がすごい。話し方だけじゃなく情けない走り方まで。貧乏なのは同じだけど欲しいものは家族さえも万引きで手に入れるブラック五郎。なので子供ふたりは純と蛍に見えてくるし、バス追いかけるシーンなんて「初恋」じゃん!貧困が自己責任?なんてクソくらえですよ。暗証番号は1192つくろう鎌倉幕府。松岡茉優が働いてた店のロケ地は錦糸町にあるらしい。

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 ★★★★
こっちも貧乏かよ!長年アメリカ映画を見てると、モーテルっつーのは絶対泊まりたくないけど憧れなんですよ。何か絶対よくないことが起きるに決まってる!のに気になる!泊まりたくないけど泊まりたい!っていう。案の定物語は悲惨極まりないのになんでこんなに美しいの。パステルカラーの淡い夢。ずっと見てられるんですけど。ラストもすごかったですね。完全に置いてけぼりにされた。

ブリグズビー・ベア ★★★★
ゲラゲラ笑って最後は泣いて、いやー映画って素晴らしいですね!とひとしきり感動してからふと考える。優しさで出来てる人しか出てこないとか、うんたしかに劇中のブリグズビーベア面白そうだけどプレミア上映とかあんな熱狂的に迎えられるなんてある?とか、なんで簡単に病院脱走できたんだ?とか考えると「あー……」ってなる。いずれジェームズも優しくない世界に目覚める時が来るんだよ。牢獄から出たらそこは優しい煉獄だった。そう考えるとラストめちゃくちゃほろ苦くないですか?

デッドプール2 ★★★★
おい、なんだよ!めちゃくちゃ最高じゃん。前作は正直イマイチだったのに。そこまでやる?っていうメタ展開やしつこさがすごい。しつこいよ。しつこいよ!基本的に絶体絶命のピンチで軽口を叩いちゃうタイプの主人公は大好物なんだけど、デッドプールはその極みっていうか、作品自体がギリギリの状況を笑い飛ばしちゃってるから強いな、って思う。

レディ・プレイヤー1 ★★★★
これはシュガーラッシュ観たときと同じタイプの感動。さすがにひとつめの鍵のヒントを数年間も誰も気づかないなんてありえないだろ、ファミマガのウソテクかよとか、ゲーマー目線で細かいモヤモヤはあるものの、10才の俺は早い段階でどうでもよくなったし、終盤のバトルシーンでよくわからない涙があふれてとまらなかった。ありがとうスピルバーグ、ファミコンのグーニーズも名作だ!

孤狼の血 ★★★
キャー松坂桃李くんかっこいい!そしてアウト蓮司こと石橋蓮司がここでもおいしい親分役。そんなアウトレイジも完結を迎え、このジャンルはもう長いこと韓国映画の独壇場だけど、願わくば日本で毎月こんな映画が公開されてほしい。

ゲティ家の身代金 ★★★
おーこれは好きな方のリドリースコット。来客用の公衆電話とか身代金で節税対策とか、カイジの兵藤会長ばりにガメつい爺さんにドン引き。そういやカイジも自分の耳を賭けさせられてたっけ。あとマークウォールバーグの「なに見てんだよ」笑った。こっち見んな。

タクシー運転手 約束は海を越えて ★★★
アルゴとマッドマックスとクーデターを合わせて、さらにゾンビ要素を足したような…ってポスターの爽やかイメージと全然違う!後半は笑っちゃうほどの地獄絵図。そっからのおにぎりモグモグからの仲間のタクシーが…!なエモすぎる展開に辛抱たまらず錦糸町楽天地シネマから南口のディープコリアンゾーンへ。マシッセヨ、サムゲタン。

V.I.P. 修羅の獣たち ★★
三国志でいうと張飛や糜芳のような暴力男かズル賢い奴しか出てこない韓国ノワール。良い意味でも悪い意味でも色々ひどかった。それまでニヤニヤしてたサイコパスがはじめて感情剥き出しにする場面が、暴力刑事に「おまえ勃たないんだろう?」→まわりの刑事がゲラゲラ笑うっていうのがもうね、いつの時代だよ!っていう。

ビューティフル・デイ ★★
雰囲気は「ドライブ」だし「オールドボーイ」ばりのカナヅチ使いだし、音楽はジョニー・グリーンウッドって、好きな要素しかないはずなのに惜しい!見せないのが美学なのかもしれないけど、見たいところを全然見せてくれない。ストリップ小屋って聞いたのに最後まで水着なんですよ。

君の名前で僕を呼んで ★★
すごく繊細な感情の機微が描かれる一方で、自転車投げ出して停めたり服を雑に脱げ捨てたり果物ビシャビシャにしながらかぶりついたり、そういうとこ!鼻持ちならない金持ちイケメンインテリのガサツな行動が悪い意味で胸をざわつかせる。「俺の住んでる世界じゃない」「俺の知ってる初恋とは違う」としか。スクリーンが眩しくて、遠かった。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー ★★
「はいはい、どうせ最後に「衝撃的な展開」があるんでしょ、はいはい驚いた驚いた」とか思ってたら、「えええええ」って本気で腰抜かした。ビックリしたなあ。

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# by schooldeathco | 2018-07-05 21:55 | Comments(0)
まだ始まってもいないのに、夏の終わりみたいだった日の話
去年行ってサイコーだったgroovetube fes.

とはいえ、今年はどうするかな…と迷ってたところに、Negiccoとsugar plantの出演が一挙発表されて、去年と同じメンバーで即座に参加を決めたのでした。

錦糸町でレンタカーを借りて、Negiccoヲタの運転でNegiccoベストと山下達郎ベストを流しながら千葉の海を目指します。会場までの地獄のデスロードを歩いた去年の失敗を踏まえて、会場近くのペンションを宿泊場所に選んだのですが、着いてみると公園の池にある白鳥ボードが庭に鎮座してて爆笑。俺が思ってたペンションと違う。そもそもペンション泊まったことないけれど。しかし結果的にはすごく良い宿でした。
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駐車場に車をとめて会場へ。おーこれこれ、この海岸沿いの嘘みたいなシチュエーション。ちなみにここの海岸は、サニーデイサービス「苺畑でつかまえて」とさよならポニーテール 「夏の魔法 feat. 曽我部恵一+ザ・なつやすみバンド」のPVの舞台にもなっている。そして、それぞれにNegiccoのメンバーが出演しているという、ソカベとNegiccoには縁のある場所。
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今年もチーターさん(千葉のスーパースター・ジャガーさんのモノマネ芸人(?))による司会でライブが進行。今年もキャラのブレ具合がひどかった。

個人的に去年のリベンジを果たせたThe Wisely Brothersも、大好きな「愛と笑いの夜」からの曲多めだった曽我部恵一も、千葉名産の本物のネギかじりながら観てる人がいっぱいいたNegiccoも、住所不定無職ユリナさんがドラムを叩いたニール&イライザも(何気に初めてライブ観たかも)、全部よかったけど、なんといってもシュガープラントですよ。

2000年代前半、辻堂の海岸でスプートニクというオールナイトの野外パーティがあって、よく友達と遊びに行っていた。終電近くの電車で行って、踊ったり飲んだり砂浜に友達を埋めたりしながら朝まで。あれはたしかデニーズだったと思うけど、遊び疲れてファミレスで始発までよく時間をつぶしたな。あと何故かすごくよく覚えてるのが、駅の近くの吉野家でちょっと食べてから行こうという話になったときに、牛丼という気分じゃなかったのでシンプルにご飯と生玉子だけくださいと頼んだら、ハタチくらいの男の店員に3回くらい聞き返されたんだよな。何言ってるか聞こえないというより、「えっ、それでいいんですか?」という感じで。彼の中では「吉野家に来てごはんと玉子だけ注文する人」が想定外だったんだろう。まあただそれだけの話なんだけど。

そのスプートニクでシュガープラントがライブをした、らしいんだけど残念ながらリアルタイムで観ることはできなかった。当時はネットで事前に情報を得るというよりも、誰がDJやライブやるのかも知らずにふらっと遊びに行って、現地で「おー今日はにせんねんもんだいがライブするのか!ラッキー」みたいな感じだったから。

でも海辺で観るシュガープラントはきっと夢みたいだったんだろうな。
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それから15年、海辺で観たシュガープラントは夢みたいだった。

行きの車の中で「今日ニューアルバムの先行販売してくれないかなー、まー無理だよなー」と話してたら、物販します、サインもします、とのこと!それがMCで告げられた時、隣で見てた奥さんが「良かったねー!」って大げさに俺に向かって喜んでくれて、ちょっと恥ずかしい。しかし無事CDをゲットしたものの「運転手が眠くなるから」という理由で、帰りの車の中では一切かけさせてくれなかったんだよな。ま、仕方ないけれど。
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シュガープラントのライブが終わり会場を後にする。去年タクシーの運転手さんに教えてもらって感動した居酒屋へ。歩いて向かう途中「これはなにやら胸騒ぎの予感がするぞ…」と立ち寄った個人商店の酒コーナーがすごかった。まず目に入ってきたのが「純」と「樹氷」の懐かしいラベル。子供の頃よく実家にあったけど、今ではすっかり見なくなった国産の焼酎やウイスキーの瓶が30年前から時が止まってるかのような状態で棚に並んでる。
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勢いで「KIRICO」というサントリーのウォッカ(1983年に発売されてすぐ製造中止になったらしい)を買ってはみたものの、こわくて未だに飲んでない。今度なにかの飲み会に持っていこう。

※参考

お目当ての居酒屋へ到着。去年と同じく今夜もなにを食べても美味かった。そして安かった。この居酒屋、料理のメニューに価格表記が一切ないのですが、本当にどうなってるんだろう。
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貝をほじくり、ビールを飲みながらいろいろな話をした。もうオールナイトの野外パーティなんて滅多に行くことはなくなったし、行ったとしても昔ほど楽しめないことはわかってる。こんな愛と笑いの夜もこの先どれだけ続いていくのだろう。そんなことを考える。

店を出て星を見上げながら夜道を歩いて宿に戻る。ペンションの規模にしてはかなり豪華な風呂に入り、トランプでもしようかなんて言ってたのに30秒で即就寝。次の日はペンションの食堂で「ザ・宿の朝食」な朝ごはんを食べて、友達の実家に寄って犬と戯れ野菜をいただき、錦糸町で打ち上げをして、始まってもいない夏は終わりを迎えました。

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# by schooldeathco | 2018-05-26 15:45 | Comments(2)