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スクールデスコ

外はサクッ、中は腐ってる日記

レンタルズの(本当の)逆襲

Lost in Alphaville / The Rentals (2014)
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加藤ミリヤにも影響を与えたといわれる元祖「困り顔」ジャケでおなじみレンタルズのなんと15年ぶりのニューアルバム。とはいえ、その間もEPやら東日本大震災チャリティアルバムやらトリビュートやらが出てるので、そこまでのご無沙汰感はない。というかナノムゲンで2006年、2011年、2014年と3回も来日してる。行った時のブログ読み返してみたら2006年の時点で「来年8年ぶりにアルバム出るよ」とかぬけぬけと言ってたみたい。マットこの野郎。まあUK/USインディ界ではよくあることです。ゴッチも意地だったんだろうな。こうなったらアルバム出すまでオファーし続けてやるみたいな。

振り返ると99年に出た2ndは正直そこまで熱心に聴いたアルバムではない。アッシュにブラーにエラスティカ…と、ゲストミュージシャンに何故かブリットポップのオールスター総動員で、たしかに勢いがあってポップに振り切れてはいたんだけど当時は1stと比べて「これじゃない感」の方が強かった。彼らのイメージを決定付けた男女掛け合いボーカルは抑えめで、何よりギターサウンド押しでムーグが全然ビヨビヨいってないんですよ。

たしかにレンタルズの登場以降、エモ系のバンド中心にムーグをちょい足しするのがやたらと流行ったからな。当時もうすでにオワコンのブリットポップを引っ張ってきたのも、もしかしたらそんな状況に嫌気がさしたのかもしれない。必要もない連中がムーグを使うからだ!!馬鹿どもにムーグを与えるなっ!ところが2007年に出た「The Last Little Life EP」がこれまたムーグがブリブリで男女が掛け合いまくる感じだったので、今回どうなるのかと思ったら見事にその流れできましたね。ありがとう!それ正解!最高です!

ちなみに前作からマット以外のメンバーは全員変わってるのですが、女性ボーカルは変わったのがわからないほど平熱っぽさが同じというか、that dog感が強くて笑ってしまう。つくづくマットはこういう声が好きなんだなあと。ウィーザー在籍時代のマットは引き篭もりのメンバーの中で、唯一ステージ上で動いて客を煽りまくる役を担っていた。そんな彼が脱退してウィーザーはどうなることかと思ったらどんどん社交的にマッチョ化してリア充への道を進んでいったのに対して、レンタルズ=マットは変わらずブルーにこんがらがったスヌーザー野郎のベッドルームで少し大きめのボリュームで流される音楽を届けてくれたのがなんだかおかしくて嬉しい。傑作。
by schooldeathco | 2014-08-16 22:48

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