11月に観た映画
2014年 12月 04日
「言葉の意味はわからんがとにかくすごい自信だ」で駆け抜ける怒涛の3時間。とびきりロマンティックでエモーショナルでハッタリが効いてて見たことのない世界に連れて行ってくれる。ゼログラビティで乗り切れなかったところが埋められただけでなく、俺が映画に求めるものがおよそ全て詰まってる。歌舞伎町の映画館はいつだってタイムマシーンであり宇宙船だった。新宿プラザで観た最後の映画は「2001年宇宙の旅」だった。そしてインターステラーが新宿ミラノ1で観る最後の新作映画で本当によかった。
フューリー ★★★
「目玉焼き映画」といえばみなさんラピュタのパンを思い浮かべる人も多いと思いますが、俺の中ではこのフューリーが軽く超えましたね。戦時中貴重品の玉子で作るハムエッグっぽい何かの美味そうなこと!不味そうなこと!タイマンで殴り合うような戦車バトルや身体の一部が吹っ飛びまくるグロ描写よりも、あの目玉焼きをめぐる一連の場面に何よりも戦争の悲哀やヤダ味を感じた。ブラピが北方謙三ばりに童貞を指南したり銃撃戦がスターウォーズっぽいピュンピュン飛び交うのが面白かった。
ニンフォマニアック Vol.2 ★★★
なるほどたしかにやたら躁テンションだったVol.1に比べて明らかに鬱モードに突入しているのだけれど、ラストのオチも含めてあくまで予想の範囲内。それにしても2作合計4時間の内容を振り返ってみると「昔はモテた色情狂のおばさんががインテリ気取ったおじさん相手に自らの性遍歴を喋り倒す」という総武線沿線の飲み屋で毎晩のように繰り広げられている光景で、それを錦糸町のハーコー映画館で大五郎片手に観られたので私は満足です。
ザ・レイド GOKUDO ★★★
曲がってはいけない方向に腕や脚がぐにゃりと曲がったり、落ちてはいけない角度で身体が地面や壁に叩きつけられる壁ドン床ドン祭で最高でした。たぶん撮影中に3人ぐらい死んでるのに無かったことにされてると思う。新宿ミラノでリアルGOKUDOに囲まれて鑑賞できる!と意気込んでたら、周りはEXILEとJUJUみたいなカップルばかりだし、映画の方もGOKUDOがまったく活躍しないので観終わってKODOKUを味わいました。
寄生獣 ★★
俺はとにかく女の人のほっぺを指でむぎゅってつまむのが見るのもするのも大好きなのですが、染谷将太が橋本愛にそれをやった流れでおっぱいまで触るコンボを見て「こいつわかってる」と思う反面、人間のことを「わかりすぎてる」ミギーや人が死ぬ場面に仰々しい音楽を流したりところどころ「クールジャパン」って単語が頭によぎるくらい致命的にダサい描写があるので、次の完結編が「ミギ泣きしませんか?」のごとく山崎貴メソッドに溢れてたらたぶん憤死するのでDONT KILL ME 寄生獣。
エクスペンダブルズ3 ワールドミッション ★★
タイトルはワールドミッションだけどやってることはセカイ系。しかも筋肉おっさん同士の。一晩でレモンサワーを2500杯飲み干したEXILEのごとく、今回もラストの打ち上げでいい酒飲むために何かと理由をつけて人を殺しまくるおっさんに乾杯。なんと今回はEXILEでいうところの三代目Jソウルブラザーズもでてくるぜ!あとアントニオバンデラスが超小さい。俺が思ってるより5回りぐらい小さかった。
サボタージュ ★
「ダメな方のポールアンダーソン」みたいに違うデビッドエアーさんもいるのかと思うくらい、「フューリー」とのギャップがすごかった。これはビースティーズの曲使わせなくて正解。マイクDに「最近のシュワちゃん作は好きじゃないから」とか言われちゃってるけど、ラストスタンドや大脱出は俺結構好きですよ。
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というわけで、上でもちらっと書いたけど、歌舞伎町に残された最後のサンクチュアリこと「新宿ミラノ」が今年いっぱいで閉館してしまうのですよ。
消えゆく歌舞伎町の映画館について前に書いたときは「思い出を語るにはまだ早い」なんて言っていたのですが、ついにこの時がやって来たか、という感じです。たまらなく寂しい。HMV渋谷が閉店した時さえここまでの気持ちにはならなかった。でもあえて言おう「思い出にするにはまだ早い」と。
あと20日から名作の特集上映特が始まるというじゃないですか。フリーパス3000円とかいうじゃないですか。そりゃ通うよね。27日はスクールディスコなのですが(さりげない告知)、「さよなら銀河鉄道999」をミラノで観た過ぎるので遅刻するかもしれません。すみません。今から謝っておきます。