人気ブログランキング | 話題のタグを見る

スクールデスコ

外はサクッ、中は腐ってる日記

10月に観た映画

★★★★ 忘れられない
★★★ 面白い!
★★ ですよねー
★ これはひどい

アメリカン・ドリーマー 理想の代償 ★★★★

邦題はいかにも平日午後のシネシャンテに集まる高齢のお客さんが好きそうな感じですが、原題は『A Most Violent Year』とめっちゃ不穏で内容もその通りでした。ははは。トラックが襲われ石油を強奪されるマッドマックスのような世界で銃や暴力を一切使わずアメリカンドリームをつかもうとする男の物語。その姿は圧倒的に「正しい」のだけれど、その「正しさ」に巻き込まれる奥さんや会社の部下からしたら「なにその無理ゲー」だよなあ。でもその「正しさ」を踏み外した結果が、劇中の部下の姿だったり最近のマンション問題だったりするわけで。逆にネットを騒がすブラック企業や思想的にものすごい偏ってる人がトップの会社とかも彼らなりの「正しさ」を抱えてるんだろうなあとか考えると、働く上での「正しさ」って一体何かね…と袋小路に迷い込んだところで読んだこちらの文章に論旨は違えど「他人事じゃなくてゾッとする」という意味で大変共感しました。

岸辺の旅 ★★★★
「感動モノかと思ったら完全にイミフだし超ホラー」は前作の首長竜と同じ。でも物語自体はものすごく分かりやすい。黒沢清の映画にはいつも坂本慎太郎の音楽や999の「機械の身体を手に入れたい」的なものと同じ「明るい未来(ディストピア)」を感じる。深津絵里と浅野忠信という「どこかこの世のものとは思えない」寄生獣コンビの「もしも寄生された人間が人食いをせずに暮らしたら」。でもこの世界で一番強いのは開き直った蒼井優で、蒼井優がニヤリと笑う毎に100人の既婚女性が憤怒の川を渡り溺れ死ぬと言われています。

ヴィジット ★★★
漫☆画太郎に出てきそうなバアさんが地獄のようにバーストする映画。序盤から小バースト(ゲロ)があったり不穏なんだけど笑うしかない場面が続いてからの…(レディオヘッドのクリープのサビ前のギターがガガッて鳴ってからの)「ケイティペリー!!」に死んだ。なにあの「感情が昂ぶった時に女性の名前を叫ぶ」というセンス。まあ俺も最近星野源のニュースを聞いて「aiko!」って叫んだけど。あとあの面白ラップ。もしかしてウィルスミス親子に教えてもらったのかな…と想像すればアフターアースもムダじゃなかった。

アントマン ★★★
さすがにアベンジャーズ関連は食傷気味だったのだけど、監督が「ズーイーデシャネルに変なユニット組んで歌わせた映画」の人だと知って観に行った。予告で出てきたのになぜか本編で使われなかった「今日からキミはアントマンだ!」「…名前変えていい?」や本人達は死闘を繰り広げてるのに一歩引いたらトーマスのおもちゃがカタッて倒れるだけだったみたいな「ヒーローってかっこいいけど…やっぱりちょっと恥ずかしくね?」っていう割と好きな視点や距離感で、『バードマン』のことをまたちょっと思い出してしまった。

バクマン。 ★★
ものすごいよく出来てるんだけど、自分でもビックリするほどグッとこなかった。原作の気持ち悪い部分が完全に漂白されてるからなのか、あまりにトントン拍子すぎるからなのか理由はいくつか思い当たるのだけれど、結局のところ俺自身がジャンプの「友情、努力、勝利」について行けなくなっちゃったからなのかもしれないなあ…と少し寂しい気分。

ジョン・ウィック ★★
今にも公園のベンチに座って何か食いだしそうなペットロスを抱えたキアヌぼっちがなにやらモタモタした動きでギャングを殺しまくる!しかしギャングの二代目はバカ息子じゃなきゃいけない決まりでもあるんだろうか…。伝説の殺し屋だったキアヌがいかに凄かったかを語る「あいつはバーで3人殺した…鉛筆で。鉛筆でだぞ!」に笑った。悪魔に「タバコやめろ」「自殺やめろ」って説教されるみんな大好き『コンスタンティン』と同様に語られることのバランスがおかしなことになっちゃってるけど当然嫌いにはなれない映画。

by schooldeathco | 2015-11-18 23:35

by schooldeathco
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31