耳と目そしてエコー
2006年 05月 09日
耳と目そしてエコー / MariMari (1997)
映画だベストだトリビュートだと最近再評価著しいフィッシュマンズ周辺ですが、誰もMariMariの素晴らしさについて触れないのはどゆこと?と遺憾の意を表したい俺がいるのです。ソロ名義唯一のこのアルバムは全8曲中6曲を佐藤伸治が、2曲を柏原譲がプロデュースしていて、さらにラストの曲ではドラムを茂木欣一が叩いてるというまさにMariMariwithフィッシュマンズとでもいうべき最強布陣で作られているうえに、97年といえばフィッシュマンズの大傑作「空中キャンプ」が発表された翌年のわけで、まさに表裏一体のアナザーサイドオブ空中キャンプとでもいうべき内容に仕上がっているわけですよ。
えーでもマリマリってどうせあれでしょ?へへへみたいに斜めにみてる人はこれ夜中の3時にヘッドホン爆音で聴いて残らず冥王星辺りまでぶっ飛ばされればいいと思う。格好良いんだけど、それでいてこの妙にくすぐったいようなはずかしいようなパーソナルな空気は、PolarisやBonobosには感じない90年代のものでむしろ新鮮。いや本当にこのまま忘れちゃうのはもったいなすぎますよ。残念ながら今では再評価どころかすでに廃盤になっちゃってるみたいですが、中古屋に行けば悲しいほどの値段で買えるはずなので、見つけたらぜひ救ってあげてください。支払ったお金の何倍もの喜びと悲しみをエコーのように返してくれると思うよ。