ゲシュタルト崩壊ミュージック
2007年 03月 14日
文字をずっと見つめていると次第にそれがなんて読むのか分からなくなってくるように、歌を聴いていると、ふと「言葉を音階に乗せて喋っていること」がとても滑稽なことのように思えてくることがありませんか。わたしはあります。そうなるともうだめですね。しばらく音楽から離れて、せんべいをボリボリかじりながら歌のことを考えないようにしていると、また自然に歌が聴きたくなる。歌に対して違和感を感じなくなる。あー歌ってほんとうにいいものですね。歌さいこう。歌がなきゃこれから生きていけないわ。でもさ、なんで人は言葉を音階に乗せて喋るんだろう。普通に喋ればいいのに。ギターやドラムに合わせちゃったりして自己満足もいいところ。ばかみたい。だけど人はそんな言葉喋りが大好きだよね。なんでだろう。なんでわたしは歌が好きなんだろう。その自問自答の繰り返しの中で出会ったこの歌を聴いて、それから彼女自身の解説を読んで、ようやくその答えが少しだけはっきりとわかったような気がした。気のせいかもしれない。ノスタルジックなタイトルと、ジャケットの静謐なムードをそのまま歌にしたような、2007年の宇宙日本世田谷。大傑作。