口裂け女
2007年 03月 18日
監督の前作「ノロイ」は観た後にどうしようもなくイヤーな気分になる救いのない映画でしたが、本作も子供への容赦無い暴力描写が満載でイヤーな気分になるのは同じでも、「ノロイ」ほど禍々しい雰囲気や絶望感はなくて、ひとことで言うと怖くなかった。それは「口裂け女」が都市伝説というなんだかよく分からない得体の知れない恐怖ではなく、フレディやレザーフェイスと変わらない殺人鬼に見えてしまったことに原因があると思う。あと、口裂け女が白昼堂々現れるのはまあいいのですが、全体的に画面が明るすぎたというか鮮明すぎたのが残念でした。なんだか「ノロイ」との比較ばかりですみません。それだけあの映画は俺にとってトラウマなんですよ。
それにしても口裂け女を演じた水野美紀さんはさすがJAC出身だけあってアクションのキレが素晴らしくよいですね。上から振り下ろすヒョードルばりのハンマーパンチで先生役の佐藤江梨子が勢いよくぶっ飛ばされる場面では場内から感嘆とも失笑ともつかない声があがっていました。あと、佐藤江梨子が驚いたときに「ハッ…」と声にならない息を一瞬吐くのがやたらセクシーで、ぐっときました。もしあんな先生がいたら毎日居残りして漢字ドリルやる。