彼女が○○に着替えたら
2009年 03月 03日
え?ちなみに俺は、そうだなー、ベタなところでは浴衣が好きだ。そしてマニアックなところでは、リクルートスーツが好きだ。あのリクルートスーツというやつは、日本が生んだ20世紀最高のSF(セクシーファッション)だと思う。うむ、この話は長くなりそうだから、店を変えてコーヒーでも飲みながら話そうか。後輩はすでにうんざりな顔をしていたけれど、俺は気にせず会計を済ませて20m先のドトールに向かった。
アイスカフェラテを手に席に着くなり、さっそく俺は後輩に向かって語り出す。浴衣とリクルートスーツの共通点、わかるか?それは「季節限定」と「束縛感」だ。つまりリクルートスーツは就職活動時期の春~初夏の間しか基本的に見ることはできないし、浴衣のシーズンも夏だけ。そして、束縛感。これは説明するまでもないだろう。普段まったく着慣れていないから、窮屈で動きづらそうで、肉体的にも精神的にも束縛されている。そこにプラスして「なんだかすごい頑張ってる感」。これもいい。リクルートスーツはもちろん希望の会社に入ることに必死だし、浴衣だって「大好きな彼氏に可愛い姿を見せたい!」という健気な女子心が、ぐっとくるじゃないか。つまり、それらの要素が、いやロマンが!あのコスチュームには詰まっているんだ。
ほら、それらのことを頭に入れた上で、あのレジにいる仲里依紗似の可愛い店員が…浴衣やリクルートスーツ姿になったところを想像すると、なんだか違う角度でゾクゾクしてこないか?だいたいナースだのスチュワーデスだの・・・たしかにビジュアル的にはセクシーかもしれないけど何かが決定的に足りない・・・そう、アティチュードが足りないんだよ!
「あ、アティチュード・・・その言葉を聞いたのは高校の時読んでたロッキンオン以来です。ていうか意味がわかりません」。明日から一緒に昼食行ってくれるかな。心配。ていうか、これ前も書いてたね。大丈夫か俺。心配。
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Pits Are The Pits (25 GOLD=RARE=DEBRIS 1992-2000) / Citrus (2009)
DMC効果でちょっとだけ復活の兆しをみせた「渋谷系」ブームが2009年になって跡形も無く過ぎ去った後、というあまりにも「らしい」タイミングで突如出されたシトラスの25曲入りベスト盤。意外と長い活動歴にもかかわらずまったくそれを感じさせないのは単にアルバムを出したことがないからではなく、こうやって音源をまとめて聴いても、そのつかみどころの無さはまったく変わらない。音楽的にも立場的にもアバンギャルトでポップ。古さや恥ずかしさを感じさせないのがすごい。たとえば今なら相対性理論やあふりらんぽ辺りと対バンしててもおかしくないよなあって思う。